縁側が縁側であるためには?

わたしたちが運営している訪問看護ステーションという仕事は、
看護師、理学療法士、作業療法士さんたちが、日々利用者さんのお宅に伺い、
お医者さんやケアマネさんから依頼されるプランに沿ってケアを提供する仕事です。
が、ただ指示に従ってこなしているだけでは、利用者さんの真のニーズが見えてこない場合も多々ありますし、
利用者さんの状態は刻々と変化していきますし、日々現場に出ているプロフェッショナルたちの「目」と「知」と、
そして「心」が本当に大切な仕事です。常に知識と感覚を柔軟に保ちつつ、
たしかなケアを日々提供してくれている現場スタッフには、本当に頭が下がります。

そこで、あえて今回は、
ステーションを立ち上げるにあたってたくさんのステーションのHPやブログを拝見しましたが、
なぜかあまり触れられない部分について、少し書いてみたいと思います。

いおりの立ち上げ時、医療事務さんを雇用する余裕がなかったので、
以前の職場で親しくしてくれていたベテランさんにディレクターをお願いしています。
(遠くない未来に正規で雇用させていただきたい方。。)
たまにステーションに来てチェックしてもらったり、書類や請求の作法について相談させてもらったり。
まだ利用者さんも少ないうち、しっかりした経験と知識のある人に指導を仰ぎたかったからです。

んでですね、その方も言っていたのですが、業界内にわりと医療事務や請求業務をなめている人が多いと。
国民のみなさんから集めたお金に対して請求させていただくわけですから、
ズルなんてもってのほかだし、ポカやっちゃったらペナルティーは当然なのにです。
(結構えぐい裁定がおりた例もちらほら聞きますので、くれぐれもご注意ください)

たしかに現場で輝くプレーヤーがいなければ成り立たちません。が、現場だけでも成り立ちません。
現場のプレーヤーこそ重要なのはどの業態にも言えることで、
どの会社も新入社員の中から優秀な上位数人をピックアップして総務人事に定年まで配置することを鑑みれば、
運営の中枢がしっかりしていないと事業としてそもそも成り立たないことを、
市場の歴史から学んで、みなさん実践しているんです。

弊社の事務関係は、某取締役の者が慣れない中で間違えつつ少しずつ覚えながら一生懸命やってくれています。
しかも、医療事務、請求業務、経理、総務と、同時に数人分こなしてくれている上に、
やがていおりにも還元してくださるであろう起業する方々の広報デザインなども担当してくれています。
(すべてをできるだけ分業して私も少なからず手伝ってはいますが…)

三年後の会社の状況をなんとなくイメージするとき、
こことここには絶対に優秀な人が欲しいな、と思っているポジションがあります。
具体的な人材も知り合いの中にいます。
それは即売上に貢献しないポジションだったりします。
が、そこに明確なハブがないとまったく展開ができない、
そこで明確なハブが機能しさえすれば事業としての未来が見えてくるポジションです。

現場スタッフが仕事を得て、自分たちなりの仕事をつくって、信頼をいただいて、
その仕事を守り続けて、対外的なサービスは完了しますが、
実はそのすべての場面において縁の下の力持ちとして活躍してくれるのが総務や事務の方々です。
最近紹介でお会いした某ステーションの管理者さんも、事務や請求がいかに重要かを仰っていました。
そう遠くない未来に、安心してまかせられる人を雇用したいと思ってはいますが、
そういった目には見えない活躍をしてくださる縁の下の力持ちさんだからこそ、
会社として精一杯の敬意をもってお迎えしたいなと考えています。

それにしても「縁の下の力持ち」、ほんとうまい表現ですよね。
裏方で活躍してくださる方々のことを、縁側を下から支える柱に例えるなんて。

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