このたび弊社は、お茶の水女子大学 生活科学部 人間生活学科 生活社会科学講座とインターンシップ契約を締結いたしました。このインターンシップは、学生さんたちが外部機関にて実習し、その実習内容が評価対象となり、大学から単位として付与されるプログラムです。その外部機関のひとつとして、今年度から弊社を加えていただけることになりました。
このブログを読んでくださっている方はご存じかもしれませんが、実はこの企画、起業以前から実現したかったことのひとつでした。
もう5年以上前になります。まだステーションを開設する前にデザインラボとして外部協力させていただいたことがありました。その時、お世話になった先生に「いつかステーションを開設する予定なのですが、その時にはインターンシップを企画させていただけますでしょうか」と伺ったところ、「起業して何年かしっかりがんばれたら、またその時にご相談しましょう」とのお返事をいただいておりました。
いおりが5年目を迎えた今年、あらためて先生にご相談させていただいたところ、ありがたくもプレゼンテーションの機会をいただき、学内での審査をへて、正式に採用していただいた次第です。
ご承知のように、お茶の水女子大学は伝統ある難関国立大学であり、ジェンダーや男女共同参画などについてもリーダーシップのある大学です。卒業生は官庁に入職したりマスコミに就職したり研究者になったりする方も多く、いわば制度設計や問題提起に直接関わる人材を輩出している大学です。わたしたち在宅ケアのステーションはそういった方々にとっての「現場を体感してもらう橋渡しの役割」を担うべきだと、ずっと考えておりました。
是非、学生のみなさんにはこのインターンシップを活用し、現場のケアを通じて見えてくる「様々な対話」や「答えのない問い」を体感していただきたいと思います。また、社会の網からこぼれてしまう人はどこからやってきてどこへゆくのか、そういった現実に早い段階からふれることは必ず貴重な財産になってゆくとも思います。
そして、日々ひとつずつケアを積み上げているわたしたち現場の支援職にとっても、未来に向けてそのような種を蒔いてゆくことは、自分たちの働くフィールドをより豊かにするための、また未来の人々の安心と安楽を実現するための道筋づくりになるのではないか、そう考えております。