このたび、弊社がデザインを担当させていただいた商品が10月1日発売になるので、先行して張り切ってお知らせしちゃいます。まずは画像にてメイン商品のジャムをご紹介させてください。なかなか愛らしいパッケージができたと思うのですが、いかがでしょうか。
こちらの商品は、1993年から続くお店「ホサナショップ」のオリジナル商品で、素材をふんだんにつかった無添加&手作りが売りです。お世辞抜きでパンチがきいていて美味しいジャムなので、是非お試しくださいませ。
さて、わたしたちがなぜこの商品に関わらせていただいたかについて、お話しさせてください。
わたしたちが考えているデザインの定義は「かっこいい形や素敵な色合いをつくること」ではありません。もっと本質的な意味でのデザイン「情報と状況を整理して、新しい関係性を生み出すこと」を目指しています。
医療福祉業界では、素晴らしい活動や素晴らしい製品であるにもかかわらず、見せ方や伝え方がうまくいかずに正当な評価を受けていないケースをしばしば目にします。また、企画や初期費用の面でも、ブランディングやデザインに予算を立てにくいご事情があるかと思います。
そこで、医療福祉の現場を知るデザインラボとしてわたしたちは、初期費用を可能なかぎり抑えながら、長く伴走させていただく形で、地道にがんばっている方々のお手伝いができないかと考えておりました。
たとえば、今回のクライアントであるホサナショップ様は就労継続支援B型の施設です。B型施設は、なかなか利用者さんに工賃を存分に支払うのがむずかしい実情があります。
ですが、たとえばもし、わたしたちがお手伝いさせていただくことで、商品の質に見合ったデザインがなされ、今まで知らなかった方にも知っていただけて売上を伸ばすことができたら、より安定した施設経営、利用者さんへの工賃増額、地域住民のアルバイトでの参加など、経済面においても人間関係においても、ユニバーサルデザインへの一歩を実現できるのではないだろうか、それは医療や福祉の境界線を越えて、デザインの力で、町で暮らしている利用者さんたちのQOLに貢献できることになるのではないだろうか、そう考えていました。
今回窓口になってくださった職員の方が「“持続可能な自主製品の製造と販売”は“持続可能な事業所の在り方”そのものです」とおっしゃっていました。まったくその通りだと思います。
起業前からの夢がひとつ叶えられました。この機会をくださったホサナショップ様には心より感謝しております。もちろん、発売してからが本番ですので、これからも精一杯のサポートをさせていただきます。
医療福祉の制度はとても重要なものですし、様々な困難な状況にいる方にとって貴重なきっかけとなりうるものです。そのきっかけを基盤にして、そこから自分たちで道を開拓していく、そして自走していくためのチャレンジは、きっと愉しいものになるはずだとわたしたちは信じています。
ところで、蓋の果物シールかわいくないですか?
こちらホサナの利用者さんが描いてくれたイラストをモチーフにつくりました。