インターンシップ無事完走!

弊社はお茶の水女子大学とインターンシップ契約を結んでおりまして(内容はこちらをご参照ください)、今期も社会科学を学んでいる学生さんがひとり応募してくれました。

7/23のオリエンテーションからはじまり、B型作業所~重度訪問介護~地域包括支援センター~デイサービス&訪問介護~その他の時間は弊社での訪問看護、そして10/23をもって計60時間を無事完走となりました。まずは慣れない毎日をがんばって完走したTさん!お疲れさま!そして外部実習を受け入れてくださった各事業所の皆様、本当にありがとうございました!

しっかり単位取得になるインターンシップなので、その日ごとに実習日誌を提出してもらいそれに指導者が所見と評価を返すのですが、最終日に、実習日誌にくわえて、とても心のこもった手紙を学生さんがくれました。その中に書いてあった本人の気づきが、個人的にとてもうれしかったので、ここでご紹介させていただきます。

今回のTさん、事業所ごとの指導員と毎日の実習の振り返りをする際に、たくさん感じたことや思っていることがあるのに、うまく伝えられない、どうも言葉に出来ない、悔しい、情けないな。と思っていたそうです。「でも、いおりの皆さんと振り返りを通じてお話しをする中で、上手くなくてもいいと何かしら思い浮かんだことを出そうという気持ちになれました。それはいおりの皆さんの受け止め方や安心感があったからだと思います」と書いてありました。

若い方や優秀な道を歩んできた方には、上手い言葉の使い方とか、きれいな文体になっていないと、意見を表明するのが恥ずかしいし申し訳ない、そういうプレッシャーを感じることがあります。たしかに大切なことですが、あくまで技術なんです。技術は訓練すればある程度身につきます。でも、特にわたしたちのようなケアの現場で、一番聞かなければならないのは本当の言葉です。本当の言葉、正直な声は、いつだってたどたどしいんです。明日にでも首を吊りたい、今夜この人が死んでくれたら楽になるかも、明日の自分はもっと痛く苦しくなるのか、そんな追い込まれている方々に文体なんて何の意味もありませんよ。一言、二言、振り絞って表現してくれたものを真摯に受け止めます。当たり前です。

個人の本当の苦しみや寂しさに向き合う在宅ケアの現場では、そうなんです。ということは、本来の個人同士の対話そのものがそうあるべきなんじゃないでしょうか。

今回の学生さん、ケアの現場で実習することで、自分自身にそういうことを許せるようになった、自分が表現する時の枠がひとつ外せた、これはケアの現場からすると大切なことを見つけてくれて本当にうれしいです。きっとこれからのTさんは、自分自身でもそうなるだろうし、他人の話を聞く時もそうなってくれるのだろうと思います。

また大学に戻って、今回のインターンシップでの経験を、学業にも進路にもそしてご自身の人生にも目一杯いかしてほしいなと思います。

完走、お疲れさま!

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