ご近所の保健師さん

https://twitter.com/_fujiharu_/status/1181871413877075969
ちょうど一年前のこんなツイートがRTで回ってきて、色々と感慨深かったので、ちょっと回顧録的に書いてみようと思った。自分の生き方や働き方を迷っている人、悩んでいる人、そんな人の背中を少しでも押せたらいいな。

彼女はこう言ってくれてるけど、おれが提供できたのは、きっかけの「き」の横棒の一本目くらいだと思ってる。

彼女がまだ別の地域に住んでいた頃、いおりに興味を持ってくれて、きちんとアポとってひとりで訪ねてきてくれて、まずその行動の「内容」に感銘を受けたのね。新卒そこそこの若い人がそういう行動をとってくれるのなら、こちらも全力でこたえようと思った。

まず、問い合わせのメールの文章が、先方に敬意を払ったとても丁寧な文章で、自分の内面ばかりを優先した内容じゃなかったこと。うちもたまにお問い合わせメールを頂戴するけど、何かを過剰に持ち上げてたり、何かをダメなものとしておとしめてたり、自分の価値観に同調して欲しいだけ、そんなのがちらついている文章を目にすることがある。よそ様のことは知らないけれど、おれの場合、その時点で「いつかこの趣向が自分にも向けられるだろうな」と判断して身構えます。経験上、簡単にほめる人は、簡単にけなす傾向にあるので。

そして、年齢であれこれ言うのは好きじゃないけど、実際に「会いに行く」「聞きに行く」「体験しに行く」ことを疎かにする若い人ってほんとに多いんだ。イキはよく見えるけど芯は保守的で、言葉やイメージでは色々めぐらせていても、「身体で発見する」ことがぽっかり抜けちゃう人が多い。ゲーム的というのかな。でも、こういうちょっとした体感の差が年数を重ねているうちに到底もう追いつけない差になっていく、そんな例を山ほど見てきた。

その日お互いに「はじめまして」と言ってから何時間も話したな。近所の行きつけの店に移動した後もかなり話し込んだ記憶がある。彼女の考え方に興味があったし、こちらの考え方も知ってもらいたかった。正直、その頃は常勤換算(2.5人いないとステーションとして認可されない)の壁におびえていた頃で、いおりに訪問看護師さんとして入職してくれるならありがたいなと思っていた。でも、話を聞いているうちに、直感的に「この人のやりたいことって訪問看護じゃないのかもしれない」と思ったんだ。

視野を広く持って働いていたい、地域の様々なことに関わっていたい、もっと自分たちで価値あることをつくれるはず、そんな印象をうけた。なので、「あっ、これはスカウトしてもお互いのためにならないな」と感じて、そこからは「地域包括支援センター」のことを一生懸命説明した気がする。地域包括が彼女にとっての答えになるかは自信がなかったけど、まずそこに軸を置いて活動すると彼女自身の可能性が広がるだろうな、彼女自身で問いをつくっていけるかもしれないなと思ったから。

実はその時に、地域の財産である「銭湯」の可能性についても熱く話して、それがのちの<小杉湯×医療>のレクチャーとして実ったし、そしていまや、同じ地域内で在宅ケアを支える仲間同士なのです。本当にご縁って不思議だよね。

たまにすれ違ったりするけど、はじめて会った頃と比べると、ほんといきいきのびのびしてるなあと思うし、ツイート見ていても次から次へとなんか企んでそうで大変よろしいと思う。そんな保健師さんが同じ地域にいてくれること、とても心強いし、頼りにしているし、これから一緒にどんなことが出来るのかたのしみなり。

これからもよろしくね、ふじはる。

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