「わからない」ばかりの場所で

※今回のエントリーは事務アシスタントAさんが担当してくれています。
この春からいおりで事務アシスタントのアルバイトをはじめておよそ半年が経ちました。
私にとって、このアルバイトを通して見聞きすることは「わからない」「知らない」ことが当たり前で、そもそも、いおりに来るまで「訪問看護」の存在すらよく知りませんでした。

いおりで働くなかで驚いたのは、介護や看護というものが日常の一部である人々と、介護や看護の様子を間近で見ることがほぼ無い私の生活との違いです。例えば、看護師さんたちに、ストーマの種類や、ストーマを使用する人々が抱える様々な悩みについて教えてもらったとき、私の見えていない場所で、多くの人々が病と向き合いながら生活をしていることを知り、衝撃を受けました。ストーマを使用している人々にとって、安心して外出できたり、働いたり、ぐっすり寝たりできるという、その人にとっての「日常」を丁寧にサポートできるのは訪問看護ならではであり、訪問看護というサービスが、どれだけ人々の心の支えになっているかを実感できました。

最近、ふと気づいたことがあります。いおりで見聞きすることは、確かに初めて聞くことばかりではあるけれど、結局は、全て私自身の人生と深く関わっていることだということです。

私が将来、看護や介護を必要とする状態になったとき、誰にそれをお願いするのか…?そして、私の家族がそれを中心的に担う必要はあるのか…?

いおりでのアルバイト経験や訪問看護師さんたちとの出会いをきっかけに、看護や介護のかたちは多様になってきていることを知り、自分自身の老後に対する漠然とした不安のようなものが薄れ、より多様な選択肢をもとに自身の人生について考えられるようになりました。

とはいえ、働きはじめて半年が経った今も、見聞きする話題の中には、知識が足りなかったり自分の想像力が追いつかなかったりして、理解に時間がかかるものはまだまだあります。でも、どんな話題も、自身の将来や身近な生活と関連付けて、自分なりに手探りではあるけれど、これからゆっくり理解していきたいと思っています。

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